Sunday, December 22, 2013

サクラローレル“連闘”お披露目



サクラローレル“連闘”お披露目
 2日連続でファンの前に元気な姿を見せたサクラローレル
 96年有馬記念などG1・2勝を挙げたサクラローレル(牡22歳)が22日、中山競馬場のパドックで、昼休みにお披露目された。

 現役時代にファンを魅了した栃栗毛の馬体は健在。前日のレース後に続き“連闘”での登場にファンから歓声が上がった。

【有馬記念】入場者数は前年比123・3%



【有馬記念】入場者数は前年比123・3%
スタンドの大歓声を浴びながら後続馬に8馬身差の圧勝で有馬記念G1を制たオルフェーヴル(左)=中山競馬場(撮影・開出 牧)
 「有馬記念・G1」(22日、中山)

 今年の有馬記念は大盛り上がりを見せた。舞台となった中山競馬場への一番乗りは、6日前の16日午前9時。徹夜組は前年の450人を大きく上回る865人で開門時間の午前7時半には前年比158・4%の5640人が並び、入場者数は同123・3%の12万4782人を記録した。

 横断幕はゴールドシップが最多の9枚、次いでオルフェーヴルが6枚。レースでは圧倒的1番人気に推されたオルフェーヴルが8馬身差の圧勝劇を演じてファンの度肝を抜いた。最終レース終了後もその興奮は冷めず、約6万人がオルフェーヴルの引退式を見届けた。

【有馬記念】バリアシオンG1で3度目2着…すべて前にはオルフェが



【有馬記念】バリアシオンG1で3度目2着…すべて前にはオルフェが
 2着のウインバリアシオン
 「有馬記念・G1」(22日、中山)

 去りゆく同世代の名馬の背中を追い、必死に食らいついた。ウインバリアシオンが、ゴールドシップの追撃を1馬身半差で封じて2着。岩田は「位置を取る時に多少力んだが、そのあとはスムーズ。よく走ってくれた」と奮闘をねぎらった。今回がオルフェーヴルと7度目の直接対決。結果は8馬身差の完敗に終わり、「能力が違う。相手が悪かった」と素直に勝ち馬を褒めたたえた。

 これでG1で3度目の2着。ダービー、菊花賞に続き、その全戦で前にはオルフェがいた。それでも松永昌師は頬を緩める。「よく伸びてくれた。よく立ち直ったよ」。屈腱炎を克服し再び大舞台で躍動するメドが立った。「もうオルフェもいないし、これから休んでいた分、働いてもらわないと」。来年は中長距離戦線の主役へ‐。最大目標に天皇賞・春(5月4日・京都)を見据えて突き進む。

【有馬記念】ゴールドシップ完敗3着も…来年の凱旋門賞へ収穫あり



【有馬記念】ゴールドシップ完敗3着も…来年の凱旋門賞へ収穫あり
 勝ったオルフェーヴルの池添(右)にサムアップポーズを見せる3着のゴールドシップ騎乗のムーア(左)=撮影・三好信也
 「有馬記念・G1」(22日、中山)

 完敗だった。だが、指揮官の表情はどこか晴れやかだった。2番人気のゴールドシップはオルフェーヴルに1秒5差をつけられての3着。「オルフェは強かったね。1回でも戦えたことを感謝したい」と須貝師は勝者をたたえる。新コンビのムーアも「きょうの(ような)馬場は合っていないのかも。ただ、それよりも勝った馬が強過ぎた」と脱帽した。

 道中はオルフェーヴルを真後ろに従える形で運び、勝負どころで早めに仕掛ける。しかし自身の外を勢い良くまくって行った大本命馬の背中は直線では遠ざかり、ウインバリアシオンの後じんも拝した。「一瞬、詰まったところもあるし、勝つのはともかく2着はあったかもしれない」と師はムーアの言葉を代弁しつつ振り返る。

 ジャパンC15着の雪辱へ向けてジョッキー交代にブリンカー装着など、中間はなりふり構わず復権に腐心してきた。「今回は負けたけど収穫はあったよ」。有馬記念の連覇こそ逃したが、闘志を取り戻した芦毛の4冠馬の頑張りに目を細めた。

 最初で最後の“黄金対決”は先輩に軍配が上がったものの、バトンはしっかりと受け継いだつもりだ。「来年は凱旋門賞を視野に入れながら調整していく」。オルフェも到達できなかった世界の頂を目指し、黄金の船は意気揚々と帆を掲げる。

【有馬記念】やんちゃ坊主オルフェVに池江師「すてきな3年半でした」



【有馬記念】やんちゃ坊主オルフェVに池江師「すてきな3年半でした」
 池添が騎乗した引退式で、無数のフラッシュを浴びるオルフェーヴル(撮影・三好信也)
 「有馬記念・G1」(22日、中山)

 完全無欠というほかはない走りで主役の座を演じ切った。破天荒なキャラクターで愛されたオルフェーヴルのラストランは、最高の形で幕を閉じた。完調とは言えない出来での8馬身差圧勝。池江師は驚き、そして、種牡馬オルフェの子どもで凱旋門賞へ挑戦する気持ちを新たにした。最終レースの終了後には引退式を実施。栗毛の6冠馬は、次章の門出に向けて6万人のファンに祝福された。

 花道にふさわしい圧倒的な強さだ。オルフェーヴルが2着馬ウインバリアシオンにつけた差は8馬身。皐月賞の3馬身差を大きく上回る、自身の最大着差で有終の美を飾った。

 池江師は驚きを隠せない。「ビックリという感じです。あまり状態は良くなかった。能力の高さで勝ってくれた」。完璧な仕上げで臨んだ凱旋門賞から2カ月半。胸を張れる出来ではなかった。それでも、何とかしてくれる。数々の苦難を乗り越えた愛馬をトレーナーは信じていた。

 「(凱旋門賞Vの)トレヴみたいな競馬をしてほしい」。レース前、指揮官は早めのスパートから力で押し切る競馬を指示。「いかにもケンイチ(池添)とオルフェーヴルらしい競馬」と人馬をたたえた。

 国内外で12勝を挙げ、海外を含む総獲得賞金ランキングは15億円を突破。テイエムオペラオーに次いで歴代2位となった。記録だけではない。記憶にも残る数々の伝説を残した。Vを飾ったデビュー戦はゴール後にジョッキーを振り落とし、12年阪神大賞典は外へ逸走するアクシデント。破天荒なキャラクターがファンの心をつかんだ。

 レース後の引退式はディープインパクトの時を上回る6万人のファンが見守った。「さみしいですね」。トレーナーはカクテル光線を照らされたヤンチャな6冠馬に目を細めた。「家族みたいなもの。かけがえのない存在。すてきな3年半でした」と感慨深げに話した。

 凱旋門賞には2年連続挑み2着2回。頂点獲りこそならなかったが、世界トップレベルの実力を示した。まだやれる、来年こそ凱旋門賞制覇を‐。そう願うファンも多いだろう。ただ、日本の至宝ともいうべき血統を継承する使命がある。今後は北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬生活を送る。「もちろん、オルフェーヴルの子でフランスへ行きます」。世界の頂点を獲る夢は、その子どもたちに託される。